ハスラーのライバルとして登場したタフトは、いま注目の的になっています。
しかし、ハスラーより後にデビューしたタフトですが、長所ばかりというわけではありません。
ここでは、タフトの欠点・デメリットを検証しながら徹底評価しますので、新車購入時の参考にどうぞ。
タフトを評価!欠点、デメリットはあるか?
タフトのエクステリアの欠点は?
タフトのエクステリアは、いかにもクロカンSUVらしいゴツゴツしたデザインが特徴です。
ただ、ライバルのハスラーを意識し過ぎて、似通ったデザインになってしまっています。
全体的なプロポーションや、樹脂製の前後フェンダーなどはハスラーそっくり。
タフトの前作にあたるキャストは、丸みを帯びたデザインが受け入れられず、販売がパっとしませんでした。
それに懲りてデザイン路線を変更したのでしょうが、オリジナリティがなくなってしまったのは残念ですね。
タフトのインテリアの欠点は?
インパネ回りなど
タフトで売れ筋になっているG / Gターボのインパネは、エアコンレジスターやシフトベゼルにオレンジの加飾パネルが付いています。
インパネの一部にカラフルな加飾を施すという発想も、ハスラーそのままです。
エクステリアのみならず、インテリアもハスラーの真似をしているのは考えものですね。
しかも、タフトのインパネはハスラーよりスポーティなデザインなので、オレンジの加飾パネルがどうにもマッチせず、浮いてしまっています。
オプション設定されているホワイトやシルバーのパネルに交換することは可能ですが、最初から落ち着いたカラーのパネルを付けておくべきでしょう。
一方、廉価グレードのXは派手なオレンジではなく、最初からシックの色のパネルが付いています。
カラーのセンスはこちらの方が好ましいのですが、Xはメーターがタコメーター無しの単眼式になってしまうのが難点です。
全車単眼メーターのハスラーと差別化するためにも、タフトはXにもタコメーター付き2眼式メーターを採用した方が良かったですね。
タフトのシート&居住性
タフトの室内寸法は、長さ2,050mm×幅1,305mm×高さ1,270mmです。
この数値は、最近の軽自動車としては決して広い方ではありません。
室内寸法をハスラーと比べると、タフトは長さで165mm短く、幅で25mm狭くなっています。
ハイトワゴン系の広々した空間に慣れた人がタフトに乗ると、少し狭く感じるかもしれません。
また、リアシートのアレンジの少なさも、タフトの欠点になっています。
リアシートの背もたれを前に折りたたむ機能はありますが、ハスラーのようにシートを前後にスライドさせたり、背もたれをリクライニングさせる機能はありません。
タフトの場合、後席の乗員が思い切り足を伸ばしたり、背もたれを倒してくつろげないなど、ハスラーと比べ快適性の点で劣ります。
タフトの収納&荷室スペース
タフトの後席の収納は、左右のドアにポケット&ボトルホルダーが付くのみです。
ハスラーは廉価グレードでも助手席側にシートバックポケットが付きますし、上級グレードなら運転席側のシートポケットやパーソナルテーブルも付きます。
後席の乗員のための荷物置き場が少ないことや、後席で軽食をとるための装備が付かないことはタフトの欠点です。
また、リアシートにスライド機構がないことは、荷室の使い勝手にも影響を及ぼしています。
リアシートが左右独立でスライドできるハスラーなら、荷物が多い時はシートを前にスライドさせて荷室を広げることができます。
しかし、タフトの荷室スペースは画像の状態のまま変えられないので、融通が効きません。
キャストにはリアシートのスライド機構があるのに、タフトではこの便利な機構を何故廃止してしまったのか不思議ですね。
タフトのパワートレインの欠点は?
タフトのターボ車はD-CVTという高効率なCVTを採用していますが、ノンターボ車はコストダウンのためか普通のCVTです。
ノンターボ車はCVT特有のラバーバンドフィーリングを感じるので、CVT嫌いの人には受け入れられないでしょう。
燃費の点では、ターボ車・ノンターボ車とも決して良いとは言えません。
ハスラーがマイルドハイブリッド方式を採用するのに対し、タフトは純ガソリン車です。
このパワートレインの方式の差は、燃費の差に現れています。
タフトのWLTCモード燃費は19.6km/L~20.5km/Lですが、対するハスラーは20.8km/L~25.0km/L。
タフトはハスラーより1.2~4.5km/Lも劣っています。
経済性の高さも軽自動車の魅力なので、タフトは魅力のひとつを失っているとも言えますね。
また、アイドリングストップからエンジンが再始動する際、ハスラーはキュルキュル音がしないので静かですが、タフトはキュルキュル音が出てしまいます。
ゴー・ストップの多い街中では、キュルキュル音が鬱陶しく感じるかもしれません。
タフトの走行性能の欠点は?
乗り心地は悪くありませんが、段差を乗り越えた時の揺すられ感は、やや強めです。
良く出来た軽ハイトワゴンのような、フラットな乗り心地とは言えません。
また、軽自動車としてはあまり小回りが利かないことも、タフトの隠れた欠点になっています。
カタログでは最小回転半径4.8mの小回り性をアピールしていますが、実はハスラーよりも20cmも大きい数字です。
ハスラーなら切り返しなしで駐車やUターンができたのに、タフトでは1回切り返しが必要になる、というケースがあるかもしれませんね。
それと、ハスラーには雪道でのスリップを抑え、安定した走行を実現する「スノーモード」がありますが、タフトにはそうしたモードがありません。
雪国に住んでいるけれど、雪道での運転には自信がないというお客さんが、ハスラーに流れてしまう可能性もあるでしょう。
タフトの装備面の欠点は?
ハスラーの4WD車には、下り坂でブレーキを踏まずに一定の低速度をキープできる機能 (ヒルディセントコントロール) が装備されますが、タフトには付きません。
タフトはオフロード性能にもこだわった車なのに、ヒルディセントコントロールのような機能が付かないのは寂しいですね。
また、ハスラーのターボ車はマニュアルライクなシフトが楽しめるパドルシフトが装備されますが、タフトはターボ車でも装備されません。
せっかく立派なタコメーターが付いているのに、ワインディングでタコメーターとにらめっこしながらシフト操作が楽しめないのは残念です。
タフトのグレード体系・価格面での欠点は?
タフトのグレード体系はターボ車が1タイプ、ノンターボ車が2タイプの全3タイプです。
一方ハスラーは、ターボ車2タイプとノンターボ車2タイプの全4タイプをラインナップしています。
タフトでターボ車を選ぼうとすると、必然的に最上級グレードになってしまうので、予算面で厳しいケースも出てくるでしょう。
廉価グレードでもターボが選べるハスラーの方が、ユーザーの立場に立っていると言えますね。
タフトを評価!いいところは?
タフトのエクステリアのいいところは?
タフトはハスラーに似通ったエクステリアですが、ディテール面では独自のこだわりも見られます。
例えば、正面からチラっと見えるフロントタイヤ。
タフトはフェンダーとバンパーの隙間からフロントタイヤをチラ見せすることで、タフなイメージを強調しています。
また、ハスラーはルーフレールが付きませんが、タフトはXを除きルーフレールを装備。
実用性はともかくとして、ルーフレールもタフさの演出に一役買っています。
タフトのインテリアのいいところは?
インパネ回りなど
タフトのGターボとGは、タコメーター付の2眼メーターを採用。
クルマ好きのハートに刺さるのは、ハスラーのような単眼メーターではなく、やはり2眼メーターでしょう。
運転席に乗り込み、メーターパネルを見て「さあ走るぞ!」と気分がアガるのは、ハスラーではなくタフトです。
シート&居住性
タフトの前席は、立体的なバケットシートを採用しています。
サイズがたっぷりしていて、座り心地はとても優れています。
また、平板なシート形状のハスラーと比べ、サポート性が優れているのもメリットです。
ワインディングを走るなら、ハスラーより体をしっかり固定してくれるタフトのシートの方が向いています。
収納&荷室スペース
タフトのGターボとGは、運転席と助手席の間にセンターアームレストを装備しています。
ひじ掛けの蓋を開けると中がボックスになっていて、小物類の収納が可能です。
ハスラーには無い収納で、肘を掛けながら運転できる安楽さと相まって、タフトの長所になっています。
また荷室に関しては、リアシートをたたむと段差の無いフラットな荷室スペースが出現するのが特徴です。
荷室がフラットな点はハスラーも同じですが、タフトのいいところは、荷室フロアに置いた小物が下に落ちないよう、隙間を最小限にしている点です。
こうしたちょっとした気配りが、日常の使い勝手を左右します。
タフトのパワートレインのいいところは?
タフトのGターボに採用されているD-CVTは、通常のCVTよりも効率が高く、エンジンの力を有効に引き出せるのが特徴です。
CVTとしては結構ダイレクト感もあり、CVTにありがちなヌメヌメしたフィーリングが抑えられています。
更にX以外のグレードには、ボタンひとつでパワートレインの特性を加速重視に切り替える「Dアシスト切替ステアリングスイッチ」が付くことも、タフトのメリットです。
追い越しや上り坂でボタンを押せば、意のままに加速できるのでとても便利。
タフトはハスラーと違ってモーターのアシストがありませんが、D-CVTとDアシスト切替ステアリングスイッチがそれを補っていると言えるでしょう。
タフトの走行性能のいいところは?
新世代のプラットフォーム「DNGA」のお陰で、タフトの操縦安定性は優れています。
カーブではそれなりにロールしますが、安定感があるのが不安に感じません。
ステアリングレスポンスもシャープで、SUV離れしたキビキビした身のこなしを見せてくれます。
タフトなら、ワインディングに持ち込んでも十分走りを楽しめるでしょう。
それと、片輪がスリップすると反対側のタイヤに駆動力を集中させ、走破性を高める機能 (グリップサポート機能) が全車に付くのも、タフトのいいところ。
ハスラーにも同じような機能がありますが、ハスラーの場合4WD車にしか付きません。
4WD車まではいらないけれど、雪や大雨の時でも安心して走りたいという場合、タフトの2WD車は有力な候補になるでしょう。
また乗り心地の面では、欠点のところで揺すられ感が強いと書きましたが、ショックの吸収性が高いので不快さはありません。
見た目からイメージするようなハードな乗り心地ではないので、ファミリーカーとしても十分使えるでしょう。
タフトの装備面のいいところは?
タフトは軽SUVとしては初めて、電動パーキングブレーキを装備しています。
ボタンひとつでパーキングブレーキを掛けたり解除できるので、とても便利です。
さらにオートモードにしておけば、シフトポジションをPに入れると自動でパーキングブレーキが掛かり、アクセルを踏めば自動で解除されます。
電動パーキングブレーキに慣れてしまうと、従来のパーキングブレーキが煩わしくなるに違いありません。
また、ブレーキを踏んで停車した後、ブレーキペダルから足を放してもブレーキが掛かり続けるオートブレーキホールド機能も装備。
信号の多い街中では、とても重宝します。
旧式な足踏み式パーキングブレーキを採用するハスラーに対し、タフトは一歩も二歩もリードしています。
そして快適装備の点では、なんと言っても軽自動車初のガラスルーフ「スカイフィールトップ」がタフト最大の売り物です。
昼間は頭上に青空が、夜なら星空が広がる光景は、軽自動車ではなかなか味わえなかったものです。
通常、この種の装備は上級グレードにオプション設定、というケースが多いのですが、タフトはなんと全車に標準装備!
廉価なXグレードでも、この解放感が味わえるのは嬉しいですね。
紫外線や赤外線を防ぐスーパーUV&IRカット機能や、開閉式のシェードも付くので、暑さ対策・日焼け対策も万全です。
また、細かな点かもしれませんが、タフトは前席シートヒーターの機能性がハスラーより優れています。
ハスラーのシートヒーターは座面しか暖まりませんが、タフトはシートバックも暖まるので、より快適です。
ちょっとしたことですが、寒がりの人や冷え性の人には見逃せないポイントになるでしょう。
ただしXにはシートヒーターが付かないので、寒がりさんはこのグレードは避けてくださいね。
タフトの安全性能のいいところは?
タフトの衝突被害軽減ブレーキ (自動ブレーキ) は、昼間だけでなく夜間も歩行者を検知できる最新のタイプです。
ハスラーの衝突被害軽減ブレーキは夜間の歩行者には対応していないので、夜走る機会が多い人はタフトを選んだ方が安心です。
また、タフトは軽自動車初の安全装備として、Gターボ / Gに「アダプティブドライビングビーム」を採用しています。
ハスラーに装備されるのは、対向車や先行車を検知すると自動でハイビームからロービームに切り替える「ハイビームアシスト」です。
一方タフトに採用されるアダプティブドライビングビームは、対向車や先行車を検知すると、ハイビームを維持しながら自動で照射範囲を調整し、相手への幻惑を防ぎます。
常にハイビームを維持して走れるアダプティブドライビングビームの方が、ハイビームアシストより安全性が高いのは言うまでもありません。
さらにタフトは、ステアリングを切った方向やウインカーを出した方向を照らす「サイドビューランプ」を全車に標準装備。
夜間に歩行者などの早期発見につながる、心強い装備です。
サイドビューランプのような機能もハスラーには付かないので、タフトが安全面で一歩リードしています。
タフトのグレード体系・価格面でのいいところは?
タフトは、全グレードに安全運転支援システム「スマートアシスト」を装備しています。
ハスラーが価格を安く抑えるために、安全運転支援システムを省いたグレードを設定しているのとは対照的です。
安全運転支援システムが無いと、自分や家族だけでなく、他人にもダメージを与えてしまう可能性があるので、付いているに越したことはありません。
そう考えると、価格より安全性重視のタフトのグレード展開が好ましく感じられます。
タフトの総合評価
タフトの内外装デザインは、ハスラーを意識し過ぎている点が残念です。
決して悪いデザインではありませんが、もっとダイハツ独自の個性が欲しかったところ。
室内は特別広いわけではありませんが、十分な居住性があり、シートの座り心地も優れています。
ただリアシートにスライド機構がないので、後席に人を乗せた時の荷室の使い勝手はイマイチです。
一方、リアシートをたたんだ時は、フラットで隙間のない荷室スペースが出現するのがいいですね。
収納は、可もなく不可もなしといったところでしょう。
パワートレインの出来は良く、ハンドリングも優れています。
悪路や雪道の走破性も高いので、走行性能は申し分ありません。
ただ、燃費がイマイチな点は残念です。
装備面では、目玉のスカイフィールトップをはじめ、かなり充実しています。
安全装備の充実ぶりも含め、ハスラーを確実にリード。
タフトを総合評価すると、ハスラーのそっくりさんという点はともかく、トータルバランスの優れた良い車と言えるでしょう。
もし下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
下取り車を高く売ることで、トータルでさらに新車を安く買うことが出来ます。
実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
何故かと言うと、再販するにしろオークションに流すにしろ、人件費や車両保管、整備等の経費がディーラーの場合非常に多く掛かってしまいます。
そのため、下取り車の査定金額は低くなってしまうのです。
反対に買取専門店なら、買取った中古車を在庫させずに、すぐにオークションに出す事が出来るので経費がディーラーより掛かりません。買取専門のため余計な経費は掛けないので、その分査定金額は高くなります。
この買取店の金額とディーラーの査定額を比較すると、平気で20万円以上安く見積もられる事があります。
ただ、自分の車の相場が分かっていないと、ディーラーの査定額が高いか安いかの判断が出来ません。
そこで、管理人が毎回利用するのが一括査定の「ナビクル車査定」です。わずかな入力時間ですぐに自分の車の買取金額が表示されます。
この時は、ディーラーで76万円で査定されたフィットシャトルが、上記のように最高96万円の買取金額が付きました。
そこでディーラーに「買取店で96万円の金額がついている」と伝えた所、95万円までディーラーの査定金額がアップしました。
ナビクル車査定の買取金額をディーラーに伝えただけで、なんと19万円もアップしたのです。とても簡単なので、ディーラーの下取り金額をアップさせるにはオススメの方法ですね。
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タフトの値引き交渉のノウハウはこちら
タフト値引き交渉マニュアルです。これを見て多くの人がタフトを限界値引きで購入する事に成功しています。
今月のタフトの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。