2020年11月にフルモデルチェンジを受けた日産・ノートは、プラットフォームからパワートレインに至るまで一新されました。
先代モデルからどのくらい進化したのか、ライバル車と比べてどうなのかが気になっている人も多いと思います。
ここではノートの欠点・デメリットやいいところを徹底評価しますので、新車購入時の参考にどうぞ。
日産ノートを評価!欠点、デメリットはあるか?
ノートのエクステリアの欠点は?
ノートのエクステリアデザインは無難にまとめられていて、特に大きな欠点は見当たりません。
強いて言うならフロントマスクが少し癖っぽく、「鉄仮面」のように見えてしまうこと。
アッパーグリルとロアーグリルがはっきり分かれていることが要因ですが、もう少し一体感のあるデザインが好ましく思えます。
ノートのインテリアの欠点は?
解放感に欠ける前席
新型ノートのインテリアの特徴のひとつが、前席の巨大なセンターコンソールです。
囲まれ感やコックピット感の演出という点ではマルですが、そもそもノートはスポーティカーではなく普通のファミリーカー。
ファミリーカーに求められるのは囲まれ感ではなく、広々感のはずです。
その面では、ライバルのフィットに大きく劣っています。
少なくとも開放的な気分で運転したい人には、ノートは向いていません。
ヘッドレストの高さが足りない後席
ノートの後席は、ヘッドレストの高さが不足気味です。
画像はヘッドレストを一番下に下げた状態ですが、一番上まで引き上げても身長の高い人には十分とは言えません。
万が一の際にむち打ち症になってしまうほどではないかもしれませんが、念のためにもう少しヘッドレストが上まで上げられるようにして欲しいところです。
後席をたたんだ時に段差ができる荷室
ノートの後席は6:4分割可倒式になっているので、折りたたんで荷室スペースを広げることができます。
しかしその際に段差ができてしまい、荷室がフラットにならないことが欠点です。
積載性に劣るだけでなく、荷物を奥に押し込みたい時も不便に感じてしまいます。
ライバルのヤリスやフィットは後席をたたんだ時にフロアがフラットになるので、ノートの見劣りは否めません。
ノートのパワートレインの欠点は?
新型ノートではガソリンエンジンが廃止され、e-POWER (ハイブリッド) に一本化されました。
世の中にはハイブリッド車よりガソリン車の方が好き、という人も少なくないので、ガソリン車が選べないのは欠点と言えます。
また、e-POWERは先代モデルのように完全なワンペダル走行ができなくなりました。
先代ノートではアクセルから足を離すだけで停止できたのですが、新型ノートでは停止するためには最終的にブレーキを踏む必要があります。
先代ノートのユーザーからの声をくみ取ってこのような仕様にしたとのことですが、完全なワンペダル走行ができなくなったことを残念に思う人もいるはずです。
ノートの走行性能の欠点は?
ノートのハンドリングはコンパクトカーらしからぬ安定感が持ち味ですが、反面軽快感はあまりありません。
e-POWERのパワートレインは重量が重いので、どうしてもノーズヘビー傾向になるからです。
ヤリスやフィットにはガソリン車も用意されているので、軽快なハンドリングを望むならノーズの軽いガソリン車を選ぶ手があります。
しかしノートにはガソリン車の設定がないため、軽快さは諦めざるを得ません。
ノートの装備面の欠点は?
ノーマル車にはLEDヘッドランプが標準装備されない
現在はヘッドランプはLEDがトレンドで、コンパクトカーのみならず軽自動車でも標準装備する車種・グレードが少なくありません。
しかしノートではLEDヘッドランプが標準装備されるのは特装車のオーテックのみで、ノーマル車 (S / F / X)は明るさの劣るハロゲンヘッドランプになってしまいます。
ノーマル車でもオプションでLEDヘッドランプを付けることは可能ですが、結構高額なセットオプションになるので、ハードルは決して低くありません。
ノートは先進性を売りにする車ですから、ヘッドランプは全車LEDを標準化するべきでしょう。
ノーマル車にはアルミホイールが標準装備されない
アルミホイールは、足元を引き締めるアイテムとして欠かせないものです。
コンパクトカーでもアルミホイールを標準装備する車種・グレードは数多くあります。
しかしノートの場合は、アルミホイールを標準で履くのはオーテックだけで、ノーマル車は全てチープなスチールホイールです。
アルミホイールをオプションで装着することはできますが、10万円以上もしてしまうため、よほど車好きの人でない限り躊躇してしまうでしょう。
せめて、ノーマル車最上級グレードのXくらいはアルミホイールを標準化して欲しいものです。
ノートの安全性能の欠点は?
日産の安全運転支援システムの代名詞的な機能になっているのが、プロパイロットです。
プロパイロットは、加速・減速操作とステアリング操作の支援を車の方で行ってくれる装備。
高速走行時の安全性向上に貢献する装備で、キックスには全車標準装備、デイズやルークスでも標準装備するグレードがあります。
しかし、なんとノートではプロパイロットを標準装備するグレードがありません。
オプションで用意されてはいますが、付けられるのは上級グレードのXとオーテックに限られます。
しかもプロパイロットだけ単独で付けることはできず、約42万円もする高額なセットオプションとなってしまうのは大いに問題です。
日産の代名詞とも言える装備を標準で付けないばかりか、わざわざ導入のハードルを引き上げてしまう姿勢はいただけません。
ノートの価格・グレード体系の欠点は?
価格レンジが高い
ノートはコストの掛かるe-POWERしかラインナップされていないため、コンパクトカーとしては価格レンジが高めです。
一番安いグレードのSでも200万円を超えてしまいます。
ライバルに目を向けるとヤリスが約140万円~、フィットでも約155万円~で買えるのに対し、購入のハードルが高いのは否定できません。
燃費スペシャルグレードの設定
ノートの2番目に安いグレードはFですが、これはカタログ燃費を稼ぐための燃費スペシャルと言えるグレードです。
燃費を少しでも良くするために装備を省いて軽量化を図り、ガソリンタンク容量も他のグレードより4Lも小さくなっています。
また選べるメーカーオプションの種類も少なく、実用面で我慢を強いられるグレードです。
ただ「ノートはこんなに燃費がいいんですよ!」ということをアピールするだけのグレードなので、ユーザーにとってあまりメリットはありません。
こうした客寄せパンダ的なグレードで顧客を釣ろうという姑息な方法は、いまどき時代遅れです。
日産ノートを評価!いいところは?
ノートのエクステリアのいいところは?
ノートはフィットと並び、コンパクトカーには珍しい6ライトウィンドウを採用しています。
リアピラーにウィンドウが設けられているので、斜め後方の死角が少なく、後席も明るくなるのがメリットです。
実用車にとっては、カッコよさを優先してリアピラーを太くするよりも、そこにウィンドウを設けて視界やルーミーな雰囲気を確保する方がベターと言えます。。
その面では、ノートは王道を行っています。
ノートのインテリアのいいところは?
先進的なデジタルメーターを採用
ノートは現在のトレンドになっているデジタルメーターを採用しています。
ヤリスやフィットもデジタルメーターですが、ノートはそれよりもデザインが先進的。
いかにもモダンな車に乗っている、という満足感を味あわせてくれます。
座り心地のいいシート
ノートはシートの出来が良く、前席・後席とも座り心地は上々です。
特に前席は「ゼログラビティシート」と呼ばれる人間工学に基づいたシートを採用、快適性でライバル車に差を付けます。
また、後席の足元スペースの広さもコンパクトカーとしてはトップレベルで、ファミリーカーとして申し分ありません。
充実した収納
ノートは充実した収納も特徴ですが、特にセンターコンソールの収納に注目です。
コンソールが2段構えになっていて、上段部に収納があるだけでなく、下段部にもボックスティッシュが収まる収納が設けられています。
ミニバンタイプではないコンパクトカーは、ボックスティッシュが置ける車種は少ないので、ここは大きなメリットです。
特に、花粉症の人には見逃せないポイントになるでしょう。
ノートのパワートレインのいいところは?
パワフルな加速性能
ノートに搭載されるe-POWERは、旧型ノートやキックスに搭載されるものから進化した第2世代のものです。
タイヤを駆動するモーターのスペックは最高出力116ps / 最大トルク28.6kg・m。
注目すべきは最大トルクの数値で、3Lクラスのガソリンノンターボエンジンに匹敵します。
しかも発進と同時に最大トルクを発生するため、加速の力強さはコンパクトカー離れしています。
加速性能では、5ナンバーサイズのコンパクトカーではトップと言えるでしょう。
抜群の静粛性
ノートは遮音材・吸音材が奢られているだけでなく、パワートレイン自体がとても静かなので静粛性は抜群です。
e-POWERはエンジンを専ら発電専用に使うのが特徴ですが、新型ノートでは荒れた路面を走行している時に発電する制御が取り入れられています。
荒れた路面ではロードノイズが大きくなるので、エンジンが掛かってもエンジン音が気になりません。
つまり、ハイブリッド車というよりもEVに乗っているような静粛性が味わえるわけです。
静粛性に関しては、ノートはヤリスハイブリッドやフィットe:HEVよりも明らかに優れています。
ノートの走行性能のいいところは?
ノートのハンドリングは軽快感こそイマイチですが、コーナリング時の安定性は抜群です。
アンダーステアも少なく、ステアリングフィールもいいのでワインディング走行でも十分楽しめます。
また足が良く動くので、乗り心地も快適です。
相反する操縦安定性と乗り心地を高い次元で両立させている点は、ノートの美点にあげられます。
ノートの装備面のいいところは?
ノートにはオートブレーキホールド機構が付きますが、一度オンにしておけばメモリー機能が働き、次にパワートレインを起動した時もオートブレーキホールド機構が生きたままになります。
ここは地味なポイントですが、使い勝手の向上に結び付いています。
ノートの安全性能のいいところは?
SRSニーエアバッグを採用
ノートはコンパクトカーには珍しく、衝突時にドライバーの足を保護するSRSニーエアバッグが全車に標準装備されます。
万が一の時に体へのダメージが軽減されるのは、大きなメリットです。
2台前の車をモニタリング
ノートは一般的な自動ブレーキが全車に標準装備されるだけでなく、2台前の車をモニタリングする「インテリジェントFCW」と呼ばれる機能が付きます。
2台前の車が急減速するとブザーと表示で注意を促してくれるので、玉突き事故を防ぐことが可能です。
ライバルメーカーにこうした機能を搭載する車種はないので、ノートのメリットにあげられます。
ノートの価格・グレード体系のいいところは?
新型ノートのグレード体系は基本的に4タイプとシンプルです。
先代ノートはグレードがあまりにも多く、どれを選んだらいいか迷ってしまうケースが多かったので、グレードが整理されたのは歓迎できます。
日産ノートの総合評価
日産ノートの最大の特徴と言えば、やはりe-POWER。
新世代e-POWERユニットによる動力性能やドライバビリティ、静粛性の高さはコンパクトカーの中では群を抜いています。
また操縦安定性や乗り心地も良く、走る・曲がる・止まるの基本性能が高いことはノートの大きな美点です。
また室内スペースの広さやシートの出来の良さ、インパネのデザインも魅力にあげられます。
ただ、装備面ではプロパイロットが標準装備されないことなどが、いささか不満です。
元々価格が高めなことに加え、必要なオプションを追加するとコンパクトカーとは思えないほどの価格になってしまうのが泣き所。
ノートは基本設計のしっかりしたイイ車であることは断言できますが、価格競争力の点ではライバルと比べ分が悪いと言わざるを得ません。
もし下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
下取り車を高く売ることで、トータルでさらに新車を安く買うことが出来ます。
実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
ディーラーで査定した下取り車の価格は、かなり低く見積もられています。
何故かと言うと、再販するにしろオークションに流すにしろ、人件費や車両保管、整備等の経費がディーラーの場合非常に多く掛かってしまいます。
そのため、下取り車の査定金額は低くなってしまうのです。
反対に買取専門店なら、買取った中古車を在庫させずに、すぐにオークションに出す事が出来るので経費がディーラーより掛かりません。買取専門のため余計な経費は掛けないので、その分査定金額は高くなります。
この買取店の金額とディーラーの査定額を比較すると、平気で20万円以上安く見積もられる事があります。
ただ、自分の車の相場が分かっていないと、ディーラーの査定額が高いか安いかの判断が出来ません。
そこで、管理人が毎回利用するのが一括査定の「ナビクル車査定」です。わずかな入力時間ですぐに自分の車の買取金額が表示されます。
この時は、ディーラーで76万円で査定されたフィットシャトルが、上記のように最高96万円の買取金額が付きました。
そこでディーラーに「買取店で96万円の金額がついている」と伝えた所、95万円までディーラーの査定金額がアップしました。
ナビクル車査定の買取金額をディーラーに伝えただけで、なんと19万円もアップしたのです。とても簡単なので、ディーラーの下取り金額をアップさせるにはオススメの方法ですね。
ちなみに実際に買取店に査定してもらった所、最高で108万円の金額を付けた買取店があったので、そこに売却しました。
どちらに売るにしろ、ナビクル車査定はオススメできます。
カーネクストの無料査定はこちら
また、査定から売却契約まで電話のみで完結、来店も出張査定もないので本気の査定額が電話で分かります。
車の引き取りも全国無料で対応してくれます。
高年式車に加えて古い車や過走行の車が得意なので、他社でいい金額が付かなかったら試してみるといいでしょうね。
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ノートの値引き交渉のノウハウはこちら
当サイトのノート値引き交渉マニュアルです。これを見て多くの人が日産ノートを限界値引きで購入しています。
今月のノートe-POWERの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。