ファニーな内外装デザインや、いたる所に散りばめられたウサギのマークといった独自の個性により、女性に人気を博している軽乗用車「スズキ・ラパン」の欠点といいところを、徹底評価します!
ボディタイプは5ドアハッチバックで、全高は立体駐車場に収まる高さに抑えられています。
エンジンは、他のスズキ製軽自動車と異なりNAのみの設定で、トランスミッションはCVTと5速AGS(2ペダルMT)が用意されています。
ラパンを評価!欠点、デメリットはあるか?
ラパンのエクステリアの欠点は?
女性をターゲットに開発されたモデルなので、男性が乗るには少々抵抗感のあるディテールです。
ラパンは、初代「フィアット・パンダ」や「ルノー・R4」といった往年のヨーロッパのベーシックカーにも通じる雰囲気を持つだけに、男性が乗っても恥ずかしくないディテールを取り入れたモデルも用意して欲しいところです。
ラパンのインテリアの欠点は?
ファンシーすぎる?インパネ回り
※ラパン:suzuki.co.jp
インテリアは「私のお部屋感覚」がモチーフで、インパネを木目調のテーブルに、メーターを置時計に、オーディオ操作部をフォトフレームに見立てたデザインが採用されています。
女子ウケは良いのかもしれませんが、もはや車のインパネという雰囲気ではないので、男性が乗るには抵抗があるかもしれません。
サポート性が低い
※ラパン:suzuki.co.jp
シートはソファ感覚の平板なデザインなので、サポート性はあまり望めません。
また、フロアのセンター部分が盛り上がっているので、足元のスペースにゆとりが無いのと、ウォークスルーがしづらいのが難点です。
後席
前席同様、センター部分の盛り上がりが足元の広々感をスポイルしています。
収納&荷室スペース
※ラパン:suzuki.co.jp
インパネの助手席側がカウンターテーブル状になっていますが、滑り易い素材なので、スマホなどを置くと走行中に落ちてしまう危険性があります。
※ラパン:suzuki.co.jp
荷室スペースに関しては、トールワゴンのようにパッケージング効率を追及したモデルではないので、4人乗車した時のスペースはミニマムです。
日常の買い物なら十分対応できますが、3~4人乗って旅行に行く場合などは、荷物の置き場に困るケースもありそうです。
ラパンのパワートレインの欠点は?
660cc直3NAエンジンのアウトプットは最高出力52ps/最大トルク6.4kgmに過ぎないので、上り坂や高速道路での追い越しなどの際はパンチ不足が否めません。
山道や高速道路を走行する機会が多い人のために、ターボエンジンの設定が欲しいところです。
ラパンの走行性能の欠点は?
ステアリングは正確と言い難く、スピードが乗った状態でコーナーに入っていくと、狙い通りのラインをトレースするのが若干困難です。
また、乗り心地はソフトに仕立てられていますが、空気圧の高いエコタイヤを履いていることから、荒れた路面では意外に突き上げ感があります。
総じて、操縦安定性と乗り心地のバランス点は決して高いとは言えず、「ワゴンR」と比べるとワンランク落ちます。
ラパンの装備面の欠点は?
5速AGSを搭載する廉価グレード「G」には、燃費向上に貢献する充電制御付アイドリングストップ機構が付きません。
そのため、この機構が付く他のグレードと比べカタログ燃費が大きく劣っているのは、残念な点です。
※ラパン:suzuki.co.jp
また、明るく消費電力の少ないLEDヘッドランプがオプションでさえ選べないのは、不満に感じられます。
ラパンの安全性能の欠点は?
※ラパン:suzuki.co.jp
ラパンに装備される安全運転支援システムは、ワゴンRなどに装備される「デュアルセンサーブレーキサポート」ではなく、旧世代の「レーダーブレーキサポート」です。
衝突被害軽減ブレーキは約30km/h以下の速度域にしか対応せず、歩行者を検知することもできません。
また、「車線逸脱警報機能」や「ふらつき警報機能」も付かないなど、機能面での物足りなさも否めません。
その他、側面衝突から乗員を守るSRSサイドエアバッグが、オプション設定でさえ無いのは問題です。
ラパンの価格・グレード体系の欠点は?
価格は107万7,840円~149万2,560円となっていますが、ベースモデルである「アルト」と比べ20万円以上高価です。
「デザイン料」と考えても、いささか高過ぎるにように思えます。
また、5速AGS仕様が最廉価グレードにしか用意されていないのも、不満な点です。
ラパンを評価!いいところは?
ラパンのエクステリアのいいところは?
「エクステリアの欠点は?」では、男性目線での不満を述べましたが、基本的なデザインのセンスは女性受けが良く、なかなかのものがあります。
また、「怒り顔」の軽自動車が幅を利かせる中で、丸目ヘッドランプを採用した「癒し顔」のラパンの存在は貴重です。
ラパンのインテリアのいいところは?
インパネ回りなど
メーターの視認性や操作部の使い勝手など、機能性の面では問題ありません。
また、ライトを点灯した時のメーターのイルミネーションは綺麗で、女子ウケはかなり良さそうです。
前席
シートの素材はキルト地ですが、肌触りの良さが持ち味になっています。
※ラパン:suzuki.co.jp
また、Aピラーの角度が立っているため死角が少ないことや、運転席からボンネットの先端が見えることなどから、運転のしやすさは軽自動車の中でもトップレベルに位置します。
後席
一見スタイリング重視の車に見えますが、実は後席の居住性も優れています。
レッグスペースはかなり余裕があり、頭上のスペースもトールワゴンほどではないものの、十分な余裕があります。
収納&荷室スペース
※ラパン:suzuki.co.jp
収納スペースは豊富で、特に助手席側に備わるボックスティッシュが収まるインパネボックスや、運転席側に備わる500mlの紙パックが収納できるインパネドリンクホルダー、センタークラスター左側に備わるショッピングフックなどは、日常使いで重宝すること請け合いです。
※ラパン:suzuki.co.jp
一方、荷室に関しては、リアシートが5:5分割可倒式になっているので、一体可倒式のアルトよりも使い勝手が優れています。
また、テールゲートの開口部が大きいので、荷物の積み下ろしも容易です。
ラパンのパワートレインのいいところは?
車両重量が650~730kgと軽いため、平坦な一般道を走る分には十分な加速性能を持っています。
また、「G」に搭載される5速AGSは、MT車と同じようなダイレクト感が味わえるとともに、メリハリの効いた加速が楽しめます。
さらに、シングルクラッチ式AMTの宿命である変速時にトルクが抜ける違和感も、少ない方です。
ラパンの走行性能のいいところは?
全高が1,525mmとトールワゴンよりも100mm以上低く抑えられているため、コーナリング時にグラっと来るロール感が少ないのはラパンのいいところです。
また、アルトでは気になるステアリングの戻りの悪さも、ラパンでは解消されています。
ラパンの装備面のいいところは?
「G」の2WD車を除く全車に、座面を温める運転席シートヒーターが標準装備される点は、冷え性の人が多い女性はもとより、男性にもメリットがあります。
※ラパン:suzuki.co.jp
さらに、4WD車の場合は「G」を除き助手席にもシートヒーターが付くなど、暖房関連の装備は軽自動車ながらかなり頑張っています。
また、ベストなドライビングポジションを取るのに欠かせないチルトステアリングは、アルトの場合は最上級グレードにしか付かないのに対し、ラパンの場合は全車に付く点も評価できます。
ラパンの安全性能のいいところは?
安全性能の欠点の項目では、レーダーブレーキサポートに対する不満を述べましたが、とにもかくにも全車に安全運転支援システムが標準装備される点は評価できます。
ラパンの総合評価
癒し系のエクステリア・デザインは、基本的に好感が持てますが、ディテール面では男性やシニアの女性が乗るには若干抵抗があるでしょう。
ファンシーなムードを抑えた、例えば「ラパン・カスタム」のようなデザインラインの設定が欲しいところです。
ただ、車両感覚が掴み易いことや、立体駐車場に入庫できることなどは高く評価できます。
一方インテリア・デザインは、差別化を図るためとはいえ、「お部屋感覚」を全面に押し出し過ぎた嫌いもあります。
初代フィアット・パンダのような、機能美を兼ね備えたデザインなら尚良かったと惜しまれます。
居住性に関しては、外観の印象よりも遥かに広く、頭上の余計な空間が必要なければこれで十分です。
パワートレインの出来は水準以上で、燃費性能も優秀ですが、ラパンでロングドライブを楽しみたい人のためにターボエンジンの設定があっても良いでしょう。
走行性能に関しては、操縦安定性と乗り心地のバランス点が低いのが不満なので、ワゴンR並みの水準に改善することが望まれます。
装備面では、快適装備は概ね不満はありませんが、安全装備は早急にレーダーブレーキサポートからデュアルセンサーブレーキサポートにアップデートを図って欲しいところです。
総合的に評価すると、この内外装デザインに惚れ込んでいて、かつ走行性能にそれほどこだわらない人なら、買っても良いかもしれません。
しかし、できれば先ほど述べたように、デュアルセンサーブレーキサポートが装備されるまで待った方が良いでしょう。
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