9年ぶりのフルモデルチェンジで大幅な進化を遂げたアウトランダーPHEVは、いま大きな注目を浴びています。
持ち味の走行性能に一段と磨きが掛かっただけでなく、新たに7人乗り仕様が設定されるなどユーティリティ面でも進化。
そんな新型アウトランダーPHEVの欠点といいところを、徹底的に検証してみました。
アウトランダーPHEVを評価!欠点、デメリットはあるか?
アウトランダーPHEVのエクステリアの欠点は?
先代モデルと比べ遥かにモダンになった新型アウトランダーPHEVのエクステリアですが、リアビューに弱点を持っています。
迫力溢れるフロントビューと比較し、リアビューはいささか大人しく没個性的です。
嫌味はないもののインパクトに欠けていますし、フロントビューとの整合性も取れていません。
スマートである点は認めますが、もう少し個性が欲しかったところです。
アウトランダーPHEVのインテリアの欠点は?
アウトランダーPHEVのシート&居住性
アウトランダーPHEVの2列目シートは座面の長さが若干不足気味で、座り心地がイマイチです。
足元スペースや頭上スペースに余裕があるだけに、画竜点睛を欠く感が否めません。
またアームレストを引き出した際、角度が水平より下に下がってしまうので、肘を掛けた時にしっくりこない点も欠点です。
そしてP / Gの3列シートに関してですが、子供用・緊急用として割り切った仕様になっています。
大人が座ると足元のスペースは非常に窮屈で、背もたれの高さも全く不十分です。
多人数用のピープルムーバーとしての機能性は期待しない方がいいでしょう。
アウトランダーPHEVの荷室
アウトランダーPHEVは2列目シートを倒して荷室スペースを拡大した時に、完全にフラットにはなりません。
2列目シート部分が若干斜めになってしまう点が惜しまれます。
車中泊する際も、寝心地の面でマイナス要素です。
アウトランダーPHEVのパワートレインの欠点は?
アウトランダーPHEVのパワートレインはシリーズハイブリッド方式で、燃費性能も売り物にしています。
しかしハイブリッド走行時のカタログ燃費は16.2km/Lと飛びぬけた数値ではなく、同クラスのハリアーハイブリッド4WDの21.6km/L、RAV4ハイブリッド4WDの20.3~20.6km/Lと比べ見劣りが否めません。
あくまでも経済性にこだわる人には、アウトランダーPHEVはおすすめしにくい車になっています。
アウトランダーPHEVの走行性能の欠点は?
アウトランダーPHEVの走行性能は基本的に優れていますが、タイヤが足を引っ張っています。
グリップ力よりも転がり抵抗の少なさを重視したエコタイヤを履いているため、乾燥路はともかくウェット路面でのグリップ力に難があります。
折角基本性能が高いのですから、グリップ力の高い高性能タイヤを装着して欲しかったところです。
アウトランダーPHEVのグレード体系・価格面の欠点は?
先代モデルはガソリン車の設定があり、最廉価グレードなら200万円台から購入が可能でした。
しかし新型ではPHEVのみのラインナップとなり、価格が400万円台からと購入のハードルがかなり上がってしまいました。
アウトランダーのデザインが好きだがPHEVまではいらない、という潜在的ユーザーを逃しているのは残念なところです。
アウトランダーPHEVを評価!いいところは?
アウトランダーPHEVのエクステリアのいいところは?
アウトランダーPHEVのエクステリアのハイライトは、何といってもダイナミックシールドと呼ばれるフロントマスクでしょう。
押し出し強さ、他のどの車にも似ていないユニークさは大きなアピールポイントになっています。
このフロントマスクに一目惚れしてアウトランダーPHEVを購入する人も少なくないはず。
また伸びやかなサイドビューも、アウトランダーPHEVのいいところです。
アグレッシブでありながらスマートで、先代モデルより遥かにスタイリッシュ。
ライバル車に対しても決して見劣りしません。
アウトランダーPHEVのインテリアのいいところは?
アウトランダーPHEVのインパネ回りなど
インパネの意匠は水平基調で、とてもスッキリしています。
SUVらしい厳つさを求める人には物足りないかもしれませんが、非常に洗練された雰囲気は好ましいものです。
9インチのナビゲーション画面も位置が絶妙で、視認性を確保しながら視界の邪魔になりません。
アウトランダーPHEVのシート&居住性
先代モデルから全幅が拡大されたことやホイールベースの延長に伴い、居住性が向上しています。
横方向の余裕や2列目シートの足元スペースが拡大され、ゆったりと過ごせるようになりました。
3列目シートはともかくとして、前席と2列目シートの居住空間は申し分ありません。
アウトランダーPHEVの荷室スペース
アウトランダーPHEVの荷室容量は5名乗車時で634~646L、2名乗車時で1,373~1,390Lと余裕タップリです。
ライバル車に目を向けるとハリアーは409L (5名乗車時) / 1,045L (2名乗車時)、RAV4が580L (5名乗車時) / 1,185L (2名乗車時) なので、アウトランダーPHEVの方が遥かに大容量です。
日常の買い物は勿論、レジャーユースでこの荷室容量の差は効いてくるでしょう。
アウトランダーPHEVのパワートレインのいいところは?
アウトランダーPHEVのパワートレインは、通常はエンジンを発電用として用いモーターでタイヤを駆動、高速巡行時に限りエンジンでタイヤを駆動する方式です。
モーターでの駆動がメインになるわけですが、エンジンとモーターで協調してタイヤを駆動するハイブリッド車と比べ、アクセルを踏んだ瞬間のレスポンスや押し出し感で勝ります。
こうしたモーター駆動車ならではのフィーリングは、アウトランダーPHEVの大きな魅力です。
またイノベーティブオペレーションモードを選べば、ほぼアクセルのみでのワンペダルドライブが可能となります。
パワフルなだけでなくドライバビリティが高いことも、ライバル車にはない武器と言えるでしょう。
アウトランダーPHEVの走行性能のいいところは?
アウトランダーPEHVは車両運動統合制御システムのS-AWCを搭載しています。
4輪の駆動力と制動力を最適に制御し、優れた旋回性と走行安定性を両立させるシステムです。
このS-AWCのお陰で、背の高いSUVとは思えないスポーティなハンドリングを実現しています。
SUVでここまでワインディング走行を楽しめる車種は、そうそうお目に掛かれません。
またモーター駆動ならではのレスポンスも手伝い、雪道走行性能も抜群です。
どのような路面状況でも高い走行性能を発揮する点は、アウトランダーPHEVの大きな強みになっています。
アウトランダーPHEVの装備面のいいところは?
アウトランダーPHEVは全車に電動ランバーサポートを標準装備。
それだけなら特に珍しくもないのですが、Pにライバル車にはないリフレッシュ機能が備わるのが特徴です。
ランバーサポートを断続的に動作させ、腰部を刺激してリフレッシュする機能。
ロングドライブでの腰の疲れを軽減するメリットは見逃せません。
アウトランダーPHEVの安全性能のいいところは?
車両の前後左右に搭載されたカメラの映像を合成し、上から見下ろしたような画像をディスプレイに表示するマルチアラウンドモニター。
歩行者を検知すると表示でお知らせする移動物検知機能も付くので、駐車時の安全確認にとても役立ちます。
この種の装備は通常メーカーオプションになるケースが多いのですが、アウトランダーPHEVでは何と全車に標準装備。
高額なオプションを選ばずに済むのはいいことです。
アウトランダーPHEVの総合評価
アウトランダーPHEVの内外装デザインは、一部に物足りない部分もあるものの全般的には良くまとめられています。
居住性や荷室スペースにも優れ、パワートレインの性能や走行性能は抜群。
燃費は抜群とは言えませんが、これだけ走るのなら十分と言えるかもしれません。
総合的に見て欠点はあるものの致命的なものはなく、良い面が目立ちます。
トータルバランス抜群の1台、それがアウトランダーPHEVと言えるでしょう。
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今月のアウトランダーPHEV/PHEVの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。