2023年1月におよそ7年ぶりのフルモデルチェンジを受けたトヨタ・プリウス。
そんなプリウスにはどんな欠点・デメリットはあるのか、気になっている人も多いことでしょう。
ここではプリウスの欠点だけではなく、いいところについても徹底評価しますので新車購入時の参考にどうぞ!
プリウスを評価!欠点、デメリットはあるか?
プリウスのエクステリアの欠点は?
プリウスのエクステリアは、Aピラーが極端に傾斜したデザインが特徴です。
空力特性やカッコよさ重視の観点でば理にかなっているのですが、実用車としての居住性や視界の点ではマイナス要素となります。
エコで実用的な乗用車としてスタートしたプリウスが、実用性を二の次にしてクーペやスポーツカーのようなデザインを採用したことは、賛否が分かれるところでしょう。
プリウスのインテリアの欠点は?
インパネ回りなど
プリウスのメーターパネルは、ステアリング超しに見るデザインが特徴です。
しかしステアリングリムがメーターパネルに干渉してしまうので、視認性に難があります。
またメーターパネル内の表示も小さく、あまり見やすいとは言えません。
更に質感の点でも全般的にプラスチッキーで、いささか上質感に欠けています。
プリウスのシート&居住性
カッコよさや空力を優先し、全高が低く抑えられたプリウスは室内高も余裕たっぷりとはいきません。
前席・後席ともヘッドスペースにあまり余裕はなく、大柄な人が乗ると頭が天井に付きそうになってしまうでしょう。
また前席は強く傾斜したフロントウィンドウやルームミラーが眼前に迫るので、心理的な圧迫感も加わります。
一方後席は、シートの座面がやや低過ぎる上、座面の長さも短めなので居住性はいまひとつです。
プリウスの収納&荷室スペース
プリウスの荷室は同クラスのSUV並みの容量を確保していますが、Cピラーの傾斜が強いため高さのある荷物の収納には不向きです。
また開口部下端の位置が高く、そこから荷室フロアが一段低まっているため、積載性も良いとは言えません。
このように、荷室の使い勝手も空力・デザイン優先の弊害が出てしまっています。
プリウスのパワートレインの欠点は?
プリウスのパワートレインはトヨタ独自のスプリット式ハイブリッドシステムですが、エンジンの掛かる頻度が高いため電動感は強くありません。
シリーズ式ハイブリッドシステムの日産のe-POWERやホンダのe:HEVは電動感が強く、新世代の乗り物を運転している感覚があるのとは対照的です。
だからプリウスが駄目だと言う訳ではありませんが、新鮮な感覚を求めると物足りなさが残るでしょう。
プリウスの走行性能の欠点は?
プリウスが履いているタイヤは、195サイズの幅の狭いタイヤです。
燃費を稼ぐためには細いタイヤの採用は理に適っているのですが、グリップ力の点ではマイナス要素になります。
ことにパワーのある2Lハイブリッドシステムを搭載するZやGの場合、コーナリング時のグリップが盤石とは言えないので、もう少し太いタイヤが欲しいところです。
プリウスの装備面の欠点は?
座面と背もたれを暖めるシートヒーターは冬場のドライブに是非欲しい装備ですが、プリウスで標準で付くのは最上級グレードのZだけです。
GやUでは、オプションで付けることさえできません。
今や軽自動車でさえ標準装備されるグレードが多いシートヒーターだけに、プリウスの設定には問題があります。
またパノラマルーフ、デジタルインナーミラー、デジタルキーといった魅力的なメーカーオプションがZにしか設定されていないのも問題です。
プリウスのグレード体系・価格面での欠点は?
プリウスの最廉価グレードUは、トヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」専用グレードとなっています。
KINTOは一般的なカーリースに任意保険をプラスしたようなサービスですが、一般的なディーラーでの購入に対してメリット・デメリットがあり、必ずしも万人にとってベストな訳ではありません。
なるべく安くプリウスの新車を購入したい場合、ある意味特殊な販売方法であるKINTOでないと手に入らないのは問題でしょう。
プリウスを評価!いいところは?
プリウスのエクステリアのいいところは?
実用性やパッケージングは二の次にして、純粋にカッコよさを評価するならプリウスはトップレベルと言えます。
流麗かつ精悍なフロントマスク、ウェッジシェイプのサイドビュー、コーダトロンカ風のリアビューなど、どの角度から見てもスタイリッシュ。
少なくとも、5ドアハッチバック車でここまでカッコいい車種はそうそうお目に掛かれません。
歴代プリウスの中でも、デザイン性の高さはベストでしょう。
プリウスのインテリアのいいところは?
インパネ回りなど
プリウスのインパネは水平基調のスッキリしたデザインが特徴。
また高さも抑えられているので、前方視界の良さにも貢献しています。
操作性の面では、エアコンの設定が物理スイッチで直感的に操作できるのがいいところです。
シート&居住性
シートは前席・後席ともクッション性が高く、座り心地は良好です。
特に後席は座面下にバッテリーが搭載されているにも関わらず、優れた座り心地を実現している点は評価に値します。
収納&荷室スペース
後席を折りたたむと、段差のないほぼフラットな荷室スペースが出現。
長尺物を積んだり、荷物を奥に押し込んだりする際の使い勝手に優れています。
プリウスのパワートレインのいいところは?
プリウスには1.8Lと2Lの2種類のハイブリッドシステムが設定されていますが、特に新設定された2Lハイブリッドシステムは注目に値します。
歴代プリウス最強と言えるパワフルさに加え、アクセルレスポンスも良好。
電動感の点ではシリーズ式ハイブリッドを採用するライバルに及ばないものの、加速性能やドライバビリティでは決して負けていません。
プリウスの走行性能のいいところは?
プリウスのハンドリングは抜群で、狙い通りのラインをトレースできるだけでなく、限界も高いので旋回時に強い横Gを出すことができます。
ロールはするものの挙動が自然で、不安感など微塵も感じさせません。
更にステアリングフィールやレスポンスも良く、スポーツカー並みの操縦安定性と言えます。
また操縦安定性と相反する乗り心地も良好で、ピッチングを抑えたフラットライドを実現しているのもいいところです。
プリウスの装備面のいいところは?
ZとGの運転席に採用されている除電スタビライジングシートに要注目です。
画像の緑の部分に帯電機能が備わり、ドライバーの体とその周辺の静電気をボディに逃します。
その結果車両の挙動が安定し、快適なドライビングが実現。
他社にほとんど採用例のない、トヨタ車ならではの装備になっています。
プリウスの安全性能のいいところは?
近年社会問題化している煽り運転ですが、プリウスのZ及びGには煽り運転被害にあった際にサポートしてくれる安全装備「周辺車両接近時サポート」が備わります。
後方の車両が非常に接近した場合、ディスプレイ表示と音声案内で警察またはヘルプネットへの接続を提案する装備です。
接続後は対策を伝えてもらえるので、この装備があるのとないのでは安心感が全く違います。
プリウスの総合評価
プリウスのエクステリアはパッケージングを犠牲にしているものの、カッコよさは抜群です。
インパネのデザインはユニークですが、メーターの視認性に難があります。
また居住性や荷室スペースは、スタリング・空力特性とのトレードオフで特に良いとは言えません。
パワートレインは強い電動感を望まなければ完成度が高く、ことに2Lハイブリッドシステムは魅力的です。
走行性能も抜群で、操縦安定性と乗り心地が非常に高いレベルで両立しています。
ことに操縦安定性はスポーツカー並みで、ハイブリッドカーとしてはベストと言えるでしょう。
装備面では、特にメーカーオプションの設定に難があり、GやUにも設定を広げて欲しいところです。
安全性は高く、特にZの安全装備は盤石な充実ぶりとなっています。
総合的に見て、プリウスはいくつかの気になる欠点はあるものの、それを凌ぐ美点が備わった魅力の1台と言えるでしょう。
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今月のプリウスの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。