トヨタのコンパクト・トールワゴン「タンク」は、5ナンバーサイズならではの取り回しの良さや、巧みなパッケージングにより実現された広大な室内空間、ユーザー目線に立った装備などが魅力となっています。
そして、雪国に住むユーザーなどのためにしっかりと4WD車も用意されていますが、その実燃費や雪道での走行性能がどの程度の水準にあるのかを、徹底的に評価します!
タンクの4WDグレードの価格は?
タンク売れ筋グレードにおける2WD車との価格差は?
当サイトが独自に調査したタンク4WD車の売れ筋グレードは、最も安価な「X」ですが、同グレードの2WD車と比較すると172,800円高価な設定になっています。
タンク 1.0 X 2WD 1,463,400円
タンク 1.0 X 4WD 1,636,200円
タンクの4WDシステムは、「ポルテ/スペイド」や「カローラ アクシオ/フィールダー」などに採用されているものよりもプリミティブな方式です。
にもかかわらず、2WD車との価格差はそれらの車種よりも大きくなっているので、割高感は否めません。
タンクの4WD車と2WD車との仕様の違いは?
ボディスペック
スペック | タンク 1.0 X 2WD | タンク 1.0 X 4WD |
全高(mm) | 1,735 | 1,735 |
最低地上高(mm) | 130 | 130 |
車両重量(kg) | 1,070 | 1,130 |
リア・トレッド(mm) | 1,475 | 1,445 |
燃料タンク容量(L) | 36 | 38 |
全高や最低地上高などに違いは無いものの、4WD車の方がリア・トレッドが30mm狭い、車両重量が60kg重いといった相違点があります。
また、燃料タンク容量も異なり、4WD車の方が2L大きい38Lタンクとなっています。
パワートレイン&メカニズム
タンク4WD車の場合、2WD車に設定のある1Lターボエンジンを選ぶことができず、1L NAエンジン(型式・スペックは2WD車と共通)が唯一の選択肢となります。
そのほかのメカニズム面では、リア・サスペンションの形式が異なっており、2WD車がトーションビーム式であるのに対し、4WD車にはトレーリングリンク車軸式が採用されています。
タンクのライバル車との価格差は?
タンクの最大のライバルは?
※ソリオ:suzuki.co.jp
同クラスのトールワゴンには「ダイハツ・トール」や「スズキ・ソリオ」などがありますが、トールは基本的にタンクと同一のクルマなので、実質的にはソリオをライバルにあげるのが妥当でしょう。
タンクX・4WD車の価格は163万6,200円(※北海道地区は165万9,960円)ですが、それと直接競合するソリオのエントリーグレード「G」4WD車の価格は、158万1,120円と5万円以上安く設定されています。
タンク4WDとの仕様・装備の違いは?
エンジンは、タンクが1L直3(最高出力69ps/最大トルク9.4kgm)であるのに対し、ソリオはより強力な1.2L直4(最高出力91ps/最大トルク12.0kgm)を搭載します。
さらに車両重量はタンクの方が160kgも重いので、動力性能は明かにソリオが勝っています。
また、装備面においても、ソリオに標準装備される運転席・助手席シートヒーターがタンクの場合パッケージオプションとなるなど、総じてコストパフォーマンスの面ではライバルに見劣りしてしまいます。
タンク4WD車の実燃費は?
カタログ燃費と実燃費の差は?
タンク4WD車のカタログ燃費(JC08モード)は22.0km/Lですが、当サイトの調査による実燃費は14.7km/Lとなっています。
達成率は66.8%で、カタログ燃費との落差は大きい部類に入ります。
タンクの2WD車との実燃費の差は?
当サイトの調査によるタンク2WD車の実燃費は15.8km/Lなので、それと比較すると4WD車は93%の数値となります。
2WD車との燃費の差が小さいのは、タンク4WDを積極的に選ぶ動機のひとつになるでしょう。
タンクのライバル車との実燃費の差は?
ソリオG・4WD車のカタログ燃費はタンクと同一の22.0km/Lですが、当サイトの調査による実燃費は17.5kmと、タンクを2.8km/Lも上回っています。
パワーウエイトレシオの劣るタンクは、多人数乗車時や坂道などでの燃費の悪化が著しいため、このような結果になったと推測できます。
タンク4WD車の雪道の走行性能は?
タンクの4WDはどんなシステム?
4WDの概要
※タンク:toyota.jp
タンクの4WDシステムには、「Vフレックスフルタイム4WD」と呼ばれる、ビスカスカップリングを用いたパッシブオンデマンド型が採用されています。
電子制御カップリングを用いたアクティブオンデマンド型などと比べ製造コストが掛からないので、価格を抑える必用のある軽自動車などに採用例が多くなっています。
4WDの制御
乾燥路での直進時はほぼ前輪駆動の状態で走行しますが、雪道などの滑り易い路面やコーナーなどで前後輪の回転差が生じると、後輪にも動力が伝達されます。
前後のトルク配分は、路面状況に応じ100:0~50:50の範囲内で自動的に可変されます。
タンク4WDの雪道での実際の走行性能は?
タンク4WDの発進・加速時
同一銘柄のスタッドレスタイヤを履いたタンク・2WD車と比較すると、4WD車はテールが流れて方向性が定まらないようなことが無いので、遥かに安定した発進とその後の加速が行えます。
しかし、システム上前輪がスリップしてから後輪に駆動力が掛かるまでに若干のタイムラグが生じるので、フィーリング面ではどうしても不自然さを感じてしまいます。
また最低地上高が130mmと低い上、エンジンが非力なので深く雪が積もった駐車場からの発進は4WDとは言え苦手です。
タンク4WDの登坂・降坂時
雪道の登坂時においては、ある程度の勾配があれば常時後輪にも駆動力が配分される状態になるので、パッシブオンデマンド型の欠点が表面化しにくく、安定した走行が可能です。
少なくとも、2WD車のように坂が上り切れずスタックしてしまうことはほとんど無いはずです。
一方、下り坂ではンジンブレーキが効くのは2WD車同様前輪のみになるため、車両重量が重い分むしろ2WD車以上に慎重な運転が望まれます。
下り坂では車間距離に余裕をもって、急ブレーキを避け慎重に運転しましょう。
タンク4WDの通常走行時
特に乾燥路と雪道が交互に現れるような路面では、2WD走行と4WD走行が切り替わる度にやや不自然なフィーリングが生じます。
しかし、それはアクティブオンデマンド型4WD車やフルタイム4WD車と比較した場合に感じる欠点であり、2WD車よりも安全な走行ができることは間違いありません。
ただし、コーナリングは重心位置が高いため得意とは言えないので、雪道でも4WDを過信せず十分減速してからコーナーに進入することが必要です。
タンク4WDのまとめ
タンク4WD車の雪道での走行性能は、4WD車の平均レベルを若干下回っています。
従って過度の期待は禁物ですが、タンク2WD車と比較すれば安全性や心理的な安心感の面で上回るので、決して存在価値が無いわけではありません。
2WD車との燃費の差も小さいので、価格差に納得がいけば購入しても良いでしょうね。
もし下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
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実は値引きよりも下取り車の方が、新車を安く買うには重要なのです。
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今月のタンクの値引き動向を随時掲載しています。ご参考ください。