トヨタのコンパクトカー「ヴィッツ」は、扱い易いボディサイズと実用上十分な居住性、優れた操縦安定性や乗り心地、経済性など、全方位に抜かりの無いトータルバランスの高さが持ち味で、数多くのライバルがひしめく中で人気モデルとなっています。
また、多彩なラインナップも特徴で、降雪地域に住むユーザーなどのために4WDモデルも用意されていますが、その実燃費や雪道での走行性能がどの程度のレベルにあるかを徹底評価します!
ヴィッツの4WDグレードの価格は?
ヴィッツの売れ筋グレードにおける2WD車との価格差は?
当サイト独自の調査によるヴィッツ4WD車の売れ筋グレードは、中間グレードの「1.3F」ですが、同グレードの2WD車との価格差は10万8,000円(※北海道地区は11万4,480円)となっています。
ヴィッツ 1.3 F 2WD 1,481,760円
ヴィッツ1.3 F 4WD 1,589,760円
約11万円前後という価格差は、同じ4WDシステムを採用する同社製モデルの中で最も小さくなっています。
しかし、それはコストを抑えるため2WD車に対し様々なダウングレードが行われているからこそ実現したものです。
ヴィッツの4WDと2WD車との仕様の違いは?
ヴィッツのボディスペック
スペック | ヴィッツ 1.3 F 2WD | ヴィッツ1.3 F 4WD |
全高(mm) | 1,500 | 1,530 |
最低地上高(mm) | 135 | 140 |
車両重量(kg) | 1,000 | 1,080 |
ヴィッツ4WD車のボディスペックを2WD車と比較すると、最低地上高が5mm、全高が30mm高いほか、車両重量が80kg重くなっています。
ヴィッツ4WDのパワートレイン
ヴィッツ2WD車のパワートレインはハイブリッドと1.5L/1.3L/1Lガソリンエンジンが用意されていますが、4WD車は1.3Lガソリンエンジンしか選ぶことができません。
また、2WD車に設定されている1.3Lガソリンエンジンとは型式が異なり、アトキンソンサイクルが採用されていないほか、スペックが最高出力で4ps、最大トルクで0.2kgm劣っています。
さらに、燃費改善対策として2WD車に搭載されるアイドリングストップ機構「ストップ&スタートシステム」も備わりません。
一方、トランスミッションはいずれもCVTとの組み合わせですが、4WD車の方がローギアードな設定になっています。
ヴィッツ4WDの装備
エクステリア面では、2WD車には空力特性を向上させるエアスパッツがフロント・センター・リヤに備わりますが、4WD車はフロントのみとなります。
また、タイヤサイズが2WD車の175/70R14に対し、4WD車はそれよりも細い165/70R14が装着されます。
一方インテリア面でも、4WD車にはタコメーターが装備されない、メーターリングがシルバー塗装ではなくブラック塗装となる、マルチインフォメーションディスプレイがTFT式ではない、スマートエントリー&スタートシステムが装備されない、デッキボードがアジャスタブル式ではないといった装備の簡素化が行われています。
その分価格が抑えられ、4WDが必須な地域でなるべく安い手軽な4WDのコンパクトカーが欲しいと言う需要に応えています。
ヴィッツ4WDのライバル車との価格差は?
ヴィッツ4WDの最大のライバルは?
ヴィッツ最大のライバル車には、永遠のライバルとも言える「日産・マーチ」を筆頭にあげるべきでしょう。
ヴィッツ1.3F・4WD車と競合するグレードは、同じく中間グレードの「1.2X FOUR Vセレクション」が該当します。
価格は、ヴィッツの158万9,760円(北海道地区は161万1,360円)に対し、マーチは155万880円と4~6万円ほど安価になっています。
仕様・装備の違いは?
両者のエンジンのスペックを比較すると、ヴィッツが最高出力95ps/最大トルク12.1kgmであるのに対し、排気量が100cc以上小さいマーチは最高出力79ps/最大トルク10.8kgmと劣ってます。
車両重量はヴィッツの方が50kg重いものの、動力性能の面では優位に立っています。
スペック | ヴィッツ 1.3 F 4WD | マーチ 1.2X FOUR Vセレクション 4WD |
最高出力(ps) | 95 | 79 |
最大トルク(kgm) | 12.1 | 10.8 |
車両重量(kg) | 1,080 | 1,030 |
また、4WDシステムはヴィッツが一般的な機械式であるのに対し、マーチには後輪を一時的にモーターで駆動する電動式が採用されています。
一方装備面では、ヴィッツはマーチに標準装備されるオートライトシステムやインテリジェントキー&プッシュエンジンスターター、ヒーター付ドアミラーが備わらないなど、見劣りがします。
ヴィッツ4WD車の実燃費は?
カタログ燃費と実燃費の差は?
ヴィッツ1.3F・4WD車のカタログ燃費(JC08モード)は18.0km/L、当サイトの調査による実燃費は14.5km/Lとなっています。
4WD車としては比較的低燃費である上、カタログ燃費に対し80.6%の達成率を実現している点は評価に値します。
2WD車との実燃費の差は?
当サイトの調査によるヴィッツ1.3F・2WD車の実燃費は16.2km/Lなので、4WD車との差は1.7km/Lです。
カタログ燃費に7km/Lもの大差があることを考えると不可解にも思えますが、ユーザーの使用環境の相違(4WD車のユーザーは信号や渋滞などが少なく、燃費を伸ばすのに有利な地域に住んでいる方が多い)によるものと推測できます。
ライバル車との実燃費の差は?
当サイトの調査によるマーチX FOUR Vセレクションの実燃費は13km/Lなので、ヴィッツの方が10%以上上回っています。
カタログ燃費はマーチの方が0.4km/L優れていますが、それとは逆の結果が出ています。
やはりモデルの新しいヴィッツの方が燃料消費効率には優れているようです。
ヴィッツ4WD車の雪道の走行性能は?
ヴィッツの4WDはどんなシステム?
4WDの概要
ヴィッツに採用されている4WDシステムは、「アクティブコントロール4WD」と呼ばれる電子制御カップリングを用いたアクティブオンデマンド型です。
センターコンソール上に設けられたスイッチにより、前輪駆動で走行する「FFモード」と状況に応じ4輪駆動走行となる「4WDオートモード」を切り替えるシステムになっています。
4WDの制御
各種センサーからの信号を4WDコンピューターに取り込み、電子制御カップリングの伝達トルクを制御しています。
前後輪のトルク配分は、100:0(乾燥した舗装路の場合)から50:50(滑り易い雪道の場合)の範囲で自動かつ連続的に可変されます。
また、後輪へのトルクの伝達はスロットル開度やエンジン回転数、シフトポジションなどから判断し、前輪がスリップする前に行われるので、ビスカスカップリングを用いたパッシブオンデマンド型よりも安定した走行が可能です。
ヴィッツの雪道での実際の走行性能は?
ヴィッツ4WDの発進・加速時
同じ銘柄のスタッドレスタイヤを履いた状態でヴィッツ2WD車と比較すると、4WD車はアイスバーンなどの滑り易い路面でもホイールスピンがすぐに収まる上、クルマの方向性もしっかりと定まるので、より安心・確実な発進とその後の加速が可能です。
ただし、最低地上高は140mmと決して大きくはないので、大雪等で積雪量が多い駐車場からの発進は得意ではありません。
ヴィッツ4WDの登坂・降坂時
雪道での登坂能力はヴィッツ2WD車に大きく差を付け、坂の途中でスタックしてしまうこともなくグイグイと登っていきます。
また、降坂時はパッシブオンデマンド型と異なり4輪にエンジンブレーキがかかるので、より確実な減速が可能になります。
ヴィッツ4WDの通常走行時
雪面の情況が刻々と変化するような場合や、曲率が変化するコーナーでの旋回時なども、前後のトルク配分が適切に行われるためスムーズ走行が可能です。
万が一滑りだしてしまった場合のコントロール性も、車両重量が軽いことも手伝い良好です。
ヴィッツ4WDのまとめ
ヴィッツ4WD車を総合的に評価すると、一番気になる雪道での走破性はコンパクトカーとしては満足できる能力を持っています。
勿論、フルタイム4WD方式を採用したSUVなどとは比較になりませんが、「生活4駆」としては十分実用になります。
また、高効率な4WDシステムのお陰で燃費面でのネガも少ないので、ガソリン代をあまり気にせず乗れる点も評価できます。
もし下取り車があるなら、さらに新車が安く買える
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