ここでは、スペーシアの実際に走行した実燃費を紹介します。
渋滞を含む一般道、車の流れの良い一般道、高速道路などでスペーシアの燃費が実際どの位なのか?燃費数字を出してみました。
※比較対象グレード
スペーシア X(S-エネチャージモデル)
スペーシアの市街地(渋滞含む)の燃費は?
市街地の実燃費 15.3.㎞/L
スペーシアのハイブリッドシステムは、一般的なハイブリッド車とは違い、オルタネーターにアシストモーターの機能を持たせたイメージの仕組みです。
組み合わされるバッテリーも非常にコンパクトで、モーターアシストされるのは1回あたり最大30秒間と、限定されたものです。
また、モーターのみでの走行はせず、あくまでもエンジンのアシストとして機能させる方式で、軽自動車の排気量・車両重量・車両価格などを考慮した中で、スズキが最適と考えたのがこのシステムです。
また、アイドリングストップ機構とCVTによる燃費向上も図られています。
ハイブリッドの恩恵が感じられる燃費性能
燃費性能としてはアシストの効果が若干見受けられるという印象です。
小さな排気量の軽自動車にとって、市街地でのストップ&ゴーは燃費性能面で厳しいものですが、限られた時間とは言えアシスト機能が働く事で、スペーシアの燃費は良好な結果に繋がっているようです。
スペーシアの郊外・幹線道路の燃費は?
幹線道路の実燃費 19.5㎞/L
郊外の流れの良い道路では良好な実燃費
S-エネチャージの特性を理解した上で見れば、20㎞/L目前の結果は、良好と言って良いでしょう。
心情的には、20㎞/を超えてきて欲しいと思いますし、ユーザーからもその様なコメントが出ていました。
スペーシアの高速道路中心の燃費は?
高速道路の実燃費 22.8㎞/L
順当な伸びの高速燃費
S-エネチャージがアシスト可能な速度上限は85㎞/hまで(X/Gグレード)なので、この速度域を超えてきた場合は、エンジン単体での燃費性能に頼ることになります。
サンプルとして抽出したユーザーの高速道路の走行速度はまちまちですので、制限速度上限内で走行を続けた場合は、もう少し伸びる可能性もあります。
スペーシアの平均燃費は?
平均実燃費 19.2㎞/L
良好な実燃費性能
スペーシアは優秀な平均実燃費を記録しましたが、できれば20㎞/Lを超えて欲しいところでしょうか。
ユーザーの中にも、もう一息伸びてくれればという口コミが見受けられました。
スペーシアユーザーの燃費に関する口コミを見てみましょう。
- 「近場ばかりをストップ&ゴーの繰り返しで13km/L。条件はよくないがこんなもんかな・・」
- 「冬場のハイブリッドは燃費が落ち込みます。通勤で17~20km/Lなので暖かくなれば20km/Lを超えてくるのでは?」
- 「平均燃費で22.5km/L走るので十分です」
- 「20km/L前後は安定して出ます」
- 「ちょい乗りで19km/Lなので、前に乗っていた軽自動車の1/2のガソリン使用量で済んでいます」
- 「満タン法で、平均燃費20km/L、最高燃費23km/L、エアコンあり街乗り15-21km/L、エアコンなし街乗り17-23km/L、高速(速度80-90km)20-23km/L」
- 「高速を利用すると約17km/L、街乗りのみだと約20km/Lです。前の車は高速道路の方が燃費が良かったですが、スペーシアは違います。アイドリングストップが効いているのかもしれません。春になると街乗りで20km/Lを切らなくなりました。」
- 「街乗りちょい乗りばかりで16km/L、高速メイン(速度90キロ)なら22km/Lです。燃費計はほぼ正確でした。」
- 「乗り方によっては20km/Lを超えるので満足していますが、カタログで32km/Lなのでもう少し伸びてもいいと思いう」
ほとんどのユーザーがスペーシアの実燃費に関して満足しています。
カタログ燃費との剥離はありますが、他車と比べて一歩抜き出て良い実燃費が好評ですね。
ライバル車の実燃費と比較!
スペーシアとタント・N BOXの実燃費を比較
※調査対象車種
ダイハツ タント :XSA
ホンダ N BOX:G・Lパッケージ
市街地の燃費を比較
スペーシア :15.3㎞/L
ダイハツ タント :13.0㎞/L
ホンダ N BOX :14.0㎞/L
ライバルの2車はガソリンモデルのため、スペーシアの燃費性能が上回る結果となりました。
その差1.3㎞/L~2.3㎞/Lと、限定的なハイブリッドシステムとしては充分に機能している印象だと思います。
幹線道路の燃費を比較
スペーシア :19.5㎞/L
ダイハツ タント :16.5㎞/L
ホンダ N BOX :17.7㎞/L
幹線道路の実燃費でも、スペーシアはハイブリッドの優位性を発揮しているようです。
高速道路の燃費を比較
スペーシア :22.8㎞/L
ダイハツ タント :19.7㎞/L
ホンダ N BOX :20.0㎞/L
高速走行の燃費も、ハイブリッドによる恩恵が得られていることがわかる良好な実燃費数値となりました。
平均実燃費を比較
スペーシア :19.2㎞/L
ダイハツ タント :16.4㎞/L
ホンダ N BOX :17.2㎞/L
平均燃費でも、スペーシアがライバル車を引き離す優秀な燃費性能という結果となりました。
カタログ燃費の達成率を比較
スペーシア :19.2÷32.0=60.0%
ダイハツ タント :16.4÷28.0=58.5%
ホンダ N BOX :17.2÷25.6=67.3%
スペーシアのカタログ燃費の達成率は60%と、残念な結果となりました。
平均燃費の数字としては良好ですが、メーカー自らが公表しているカタログ燃費のハードルが高すぎるように思います。
他の2車についても、それぞれ単体で見れば芳しくない結果です。
排気量の小さな軽自動車が普通車に交じって流れに合わせて走るには、アクセル開度を大きくしなければならないという現実が、この達成率に繋がっているのだと思いますが、ユーザーにとっては納得性の低い結果ではないでしょうか。
現在の軽自動車は、車両本体価格でのメリットは薄くなっているのが実情です。それでもユーザーが軽自動車を選択する理由は、コンパクトさ、税制メリット、燃費性能への期待だと思います。
そんな中、カタログ燃費達成率が60%程度という現実は、カタログ燃費そのものの信憑性が疑われてしまいます。
事実、スペーシア以外の2車を含めたユーザーの中には、コンパクトカーとのメリット比較で、軽自動車への疑問を持たれている方も見受けられました。
ボディサイズ上の制限で軽自動車を選択するユーザーにとっては、燃費性能面で確実にメリットを享受できれば、軽自動車に乗る満足度や納得度合いも高くなる筈です。
スペーシアは『買い』か?
※出典:スペーシアsuzuki.co.jp
実燃費性能の高さから、『買い』だと言えると思います。
従来のハイブリッドシステムを搭載するのは、軽自動車には困難な事です。その中で、軽量コンパクトでありながら、ハイブリッドの恩恵を享受できるSエネチャージはとても賢いシステムだと思います。
達成率の面では厳しい事を言いましたが、現実としてライバル車に対してアドバンテージを持っていることは変わりありません。
平均燃費で2.0㎞/Lからの違いが出ますので、お財布に優しい車と言えます。
また、減速エネルギー回収で発生させた電力は、アシスト用バッテリーの充電だけではなく、メインバッテリーの充電にも回されますので、アイドリングストップから再始動時の電力を補うことが可能になるというメリットもあります。
電力消費が激しくなる季節でも、安心して使用することが可能になっています。
スペーシアのガソリン代や自動車保険料などの節約には【スペーシアの維持費】もご覧ください。
2013年2月26日デビューモデルのスペーシアの実燃費
スペーシア参考グレード |
スペーシア 660 X FF 850㎏ |
スペーシア参考グレードカタログ燃費 |
29.0km/L |
渋滞を含んだ都市部の一般道の燃費 |
15.5km/L |
流れの良い一般道の燃費 |
20.0km/L |
高速道路走行時の燃費 |
22.3km/L |
スペーシア総合平均実燃費 |
19.2km/L |
スペーシア参考グレードガソリンタンク量 |
27.0L |
平均実燃費からガソリン満タンで走れる距離(ガソリンタンクに5L残し) |
22.0L×19.2km/L=422.4km |
・ガソリン満タンの金額(ガソリンタンクに5L残し) ※ガソリン価格は2016年11月現在全国平均 |
22.0L×レギュラー120円=2640円 |